スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

女スパイのはなし

 どうもみなさま、こんばんは。滝川です。

 発売延期に延期を重ねてきた霧子さんのフィギュアが、
 ようやく明日発売になるようです。
(今度こそ多分延びないと思います……)

 記念にちょっと、女スパイの話をやろうと思います。
 歴史を好きな人の間で、たまに
「くのいち=女性による諜報活動は、歴史上実在したのか?」
 という話題が上がることがあります。
 以下は、その疑問に対する滝川の独断と主観に基づく回答ですー。

 滝川の知る限り、西洋で最も古い女スパイは
 旧約聖書・士師記に登場する「デリラ」です。
 まず士師記とは、キリスト誕生以前のユダヤ民族に現れた
「士師」と呼ばれる英雄達の物語です。
 この士師の中に、「サムソン」という高名な一騎当千の猛者がいます。
 サムソンは千人力の超人ですが、
「髪に剃刀を当てると力を失う」という秘密の弱点を持っています。

 デリラはサムソンに近づいて色仕掛けで篭絡し、(ハニートラップ)
 彼の怪力の秘密を暴き出し、(情報収集)
 仲間を手引きして、サムソンの髪を剃ります。(破壊工作)

 無論、士師記は史実かどうかも不明ですし、成立年代も曖昧。
 サムソンとデリラも実在したか怪しい存在ですが、
 少なくともユダヤ民族の間には紀元前の時点で、
「女性による諜報活動」の概念が存在していたことを証明しています。


 次に東洋では、紀元前500~450年代、呉越の争覇に登場する美女、
「西施(セイシ)」が、おそらく最初の女スパイだと滝川は思っています。

 西施は「ひそみに倣う」という格言の元となった美女です。
 彼女には生まれつき胸痛の持病があり、胸を抑えながら
 苦しげに眉をひそめている姿があまりにも儚げで美しく、
 その姿を他の村娘が形だけ真似たため
「村中で疫病が流行している」と誤解された、といわれています。

 他にも呉越の争いには、強烈な個性を持つ
 ユニークな人物がたくさん登場します。
 臥薪嘗胆の呉王・夫差(フサ)と越王・勾践(コウセン)。
 かの有名な「孫子の兵法」の起源とされる名将・孫武。
 屍に鞭打つ過激派軍師・伍子胥(ゴシショ)。
 そして西施を夫差に派遣した天才軍師・范蠡(ハンレイ)。

 越の軍師、范蠡は西施の美貌を利用し、
 越一番の美女として呉王・夫差に献上します。
 果たして夫差は西施の美貌に魅了され、男性的誇大妄想を膨らまし、
 中原の覇王になることを軽率に目指してしまいます。
 呉の軍師・伍子胥はそれを戒めて疎まれ、
 屈辱的な自殺に追い込まれます。

 最終的に夫差は足元をおろそかにしたまま中原へ打って出、
 越軍に本拠地を覆されてしまい、破滅します。


 思ったより長くなりましたが、まとめとして。
 東洋でも西洋でも、紀元前の時点ですでに、
「女性による諜報活動」という概念が成立していたことは
 間違いないようです。
「情報」には重さがありません。
 どんなに非力な女性でも、たやすく持ち運べるのです。

 ……以上、女スパイについて、
 長々と言いたいことを言わせていただきました。
 ……嗚呼、霧子さんの続きを書きたいなあ……。
 フィギュアが一体でも多く売れますように。


 長文、失礼しました。
 少しでも歴史に興味を持ってもらえたら光栄です。
 それでは、いつも本当にうれしい拍手返信です。

・海法 紀光さん
>先日、「超人計画」読んで、大変に面白かったです。
 アメコミ好きなので、アメコミ部というとこにひかれたんですが、
 全編面白くて、熱い物を感じながら読み終えました。
 新刊、おめでとうございます!楽しみにしております。


 あの、海法紀光というお名前には覚えがあるのですが……
 もしかして、サンドマンやウォッチメンの翻訳に関わっておられる
 海法紀光先生なのでしょうか?
(偶然の一致でしたら、大変失礼しました)
 ともあれ、ご声援ありがとうございます!

 次の本の話も、近いうちに少しずつご説明していきます。
 正式に決まってからでないと、色々とまずいのです……。
 なにとぞ、ご了承くださいませ。


 それでは、今回はこの辺で失礼いたします。
 今後ともよろしくお願いします。

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。